西日本豪雨から学ぶアレルギー対応
H30年7月に発生した西日本豪雨災害。
広島県・岡山県・愛媛県では、広範囲にわたって甚大な被害を受けました。
比較的穏やかで自然災害の少ない西日本。その分備えも甘かった・・・と感じた方も多かったでしょう。
断水が続き、物流もストップしたその時、食物アレルギーの子を育てるお母さんたちは危機的状況に直面していました。
それまでにも広島県三原市を拠点にアレルギーの会として活動していた三原アレルギーの会 ひだまりさんは、各方面からのSOSを受け、いち早く支援拠点を設置してアレルギー対応支援物資を集め、必要な方に配るなどの対応を行いました。
災害発生直後から
- 避難所に行っても食べるものがない!
- 必要な物資が手に入らない!
- 水が出ないからアレルギー症状が悪化する!
様々な問合せに対応し、拠点作りのために行政との連携を模索し、子どもを抱えながら拠点運営にあたったひだまりの皆さん。
この経験を「あんなことがあったね」だけで終わらせてはいけない!と、夏以降も様々な取り組みを進めています。
その取り組みの一つが今回の「災害を生きぬくアレルギー講演会」です。
今回は、同じく三原市で災害復旧・復興ボランティア活動を行なっている遊ぼう会ぷらすもお手伝いさせていただきます。
日々の治療と患者の備え
災害を生きぬく講演会 第1部は「日々の治療と患者の備え」「エピペン体験会」です。
もしも!の時に何をすればよかったのか?何をすれば良いのか?何を備えておけば安心?
災害を経験したメンバーは、経験したからこそ「もっと知りたい」「他の地域ではどうしていたのだろう?」との思いから、岡山県の災害時アレルギー支援体制を牽引された岡山大学大学院医歯薬学総合研究科小児急性疾患学講座教授 池田政憲先生をお迎えして「日々の治療と患者の備え」を企画。
日本小児科学会指導医、日本アレルギー学会指導医でもある池田先生から、日々の治療はもちろん、災害時やもしもの時のために何を、どのように備えておけば良いのかを学ぶ機会です。
また、食物アレルギーなどによるアナフィラキシーに対する緊急補助治療に用いられる「エピペン」の体験講習会も同時開催されます。
最近ではエピペンを携帯する食物アレルギーの子どもたちのために、教育現場に関わる方もエピペンの勉強会などが行われていますが、アナフィラキシーショックの見極め方、エピペンの打ち方など、今一度専門家の先生から学んで「もしもの時」に備えませんか?
アレルギーがあっても食べられる炊き出し講習会
災害を生きぬく講演会 第2部は「アレルギーがあっても食べられる炊き出し講習会」「正しく読もう食品表示」です。
講師には、NPO法人ヘルスケアプロジェクト チームアレルギー代表の鉄穴森陽子先生をお迎えします。
鉄穴森先生は、管理栄養士として食物アレルギーを持つ子の栄養相談、料理教室をはじめ保育園や学校、企業を対象に研修会の講師として、また大学では子どもの食と栄養、食育などの講義をされています。
昨年の西日本豪雨の際にも、発災直後から広島県のアレルギー支援をしてこられました。
今回は、鉄穴森先生のレシピで「アレルギーがあっても食べられる炊き出し」として調理した物を、皆さんに試食していただきます。
子どもの食物アレルギーは10人に一人と言われますが、本当の意味での食物アレルギーについてはまだまだ知られていません。
地域の中では「このくらい大丈夫でしょう」と平時でも食べられるものについての認識は甘いことが多いのですが、災害など非常時の混乱した中では、もっと判断が曖昧になり命に関わる事態になりかねません。
鉄穴森先生に「正しい食品表示の読み方」を教えていただき、地域の皆さんや自主防災訓練などに活かし、アレルギーがあっても安心して暮らせる地域づくりを進めていきたいですね。
講演会のお申込み
災害を生きぬくアレルギー講演会は
日 時:2月11日(日) 9時50分〜13時30分
開場は9時30分〜
会 場:三原市市民福祉会館
※できるだけ公共の交通機関でお越しください
参加費:無料
問合せ:080-8510-2204(担当:矢島)
お申込み:下記フォームよりお申込みください
https://docs.google.com/forms/d/15MpW3DjCmDS2m1UShb6dwNNtQFgVK7Q6gfPeCFzm7TQ/edit